強いかゆみ
目をこすりたくなるかゆみが代表的です。こすると炎症や角膜の傷が悪化する場合があります。
Disease
目の病気と治療
アレルギー性結膜炎では目のかゆみが代表的ですが、充血、涙、目やに、 まぶたの腫れ、異物感、まぶしさ、痛み、かすみが現れることもあります。 同じ症状は感染症や角膜疾患、コンタクトレンズのトラブルでも起こるため、 原因と目の状態を確認して治療につなげることが大切です。
アレルギー反応によって結膜の血管や神経が刺激されると、 かゆみ以外にもさまざまな症状が現れます。 症状の強さや組み合わせは、季節、生活環境、病型によって異なります。
目をこすりたくなるかゆみが代表的です。こすると炎症や角膜の傷が悪化する場合があります。
白目の血管が広がって赤くなります。感染症や角膜炎でも起こるため、充血だけでは原因を判断できません。
水っぽい涙や、白く糸を引くような目やにが出ることがあります。
まぶたや白目がむくみ、白目がゼリー状に盛り上がることもあります。
まぶたの裏側に乳頭と呼ばれる隆起ができると、異物感やレンズのずれを感じる場合があります。
強いまぶしさや痛みがある場合は、角膜表面の傷、潰瘍、感染症などを確認します。
涙や目やにで一時的にかすむほか、角膜障害があると視力が戻りにくいことがあります。
花粉が原因の場合は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどを伴うことがあります。
アレルギー性結膜疾患には、花粉による季節性、ダニやハウスダストによる通年性、 春季カタル、アトピー性角結膜炎、コンタクトレンズなどが関係する巨大乳頭結膜炎があります。
スギ、ヒノキ、イネ科、ブタクサ、ヨモギなどの花粉が飛ぶ時期に症状が現れます。
ダニ、ハウスダスト、カビ、動物のフケなどが関係し、季節を問わず症状が続く場合があります。
春季カタル、アトピー性角結膜炎、コンタクトレンズによる巨大乳頭結膜炎などがあります。
| 主な原因 | 飛散・症状の時期の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| スギ | 福岡市では主に2月上旬~3月下旬 | 春の花粉症の代表的な原因です。 |
| ヒノキ | 福岡市では主に3月中旬~4月中旬 | スギ花粉の時期に続いて症状が現れることがあります。 |
| イネ科 | 春から初秋 | カモガヤ、オオアワガエリなど複数の植物があります。 |
| ブタクサ・ヨモギなど | 夏の終わりから秋 | 秋にも目のかゆみや鼻症状が出る場合があります。 |
| ダニ・ハウスダスト | 一年を通して | 寝具、カーペット、室内環境などが症状に関係します。 |
血液検査や皮膚テストは、スギ、ヒノキ、ダニなど特定のアレルゲンに対する反応を調べます。 黄砂やPM2.5への曝露そのものを「陽性・陰性」で判定する検査ではありません。 黄砂やPM2.5が多い日に症状が悪化する場合は、福岡市の飛散・大気情報と症状の経過を照らし合わせます。
黄砂やPM2.5は、目の表面への刺激や、もともとあるアレルギー性炎症の増悪因子になる可能性があります。
以前と同じ症状に感じても、市販薬だけで済ませると、 感染症や角膜疾患の発見が遅れる場合があります。
強い充血、目やに、まぶたの腫れなどが現れます。感染力の強い結膜炎もあります。
乾燥やまぶたの炎症によっても、かゆみ、異物感、充血、かすみが出ます。
コンタクトレンズ装用中の痛み、まぶしさ、急な視力低下、黒目の白い濁りなどに注意します。
片眼だけ繰り返す充血や痛み、かすみなどで疑います。ステロイドの自己使用は避けます。
小さな異物、逆さまつげ、結膜結石などがゴロゴロ感、涙、充血の原因になります。
強い眼痛、視力低下、頭痛、吐き気などを伴う場合は、結膜炎以外の病気を確認します。
症状だけでアレルギーと決めつけず、病型と重症度、 角膜障害、感染症、コンタクトレンズトラブルの有無を確認します。
発症時期、毎年同じ季節に起こるか、左右差、鼻症状、アトピー、ペット、室内環境などを確認します。
かすみや見えにくさがある場合は視力を確認します。ステロイド点眼薬を使用する場合は眼圧管理も重要です。
充血、むくみ、目やに、上まぶたの裏側の乳頭などを細隙灯顕微鏡で確認します。
フルオレセイン色素などを使い、肉眼では分かりにくい角膜表面の傷、びらん、潰瘍を確認します。
目やに中の好酸球、血液検査、感染症検査などを症状や診察所見に応じて検討します。
※掲載画像は眼表面にみられる所見の参考画像です。画像だけで病名を診断することはできません。
春季カタルは、強いかゆみ、白く糸を引く目やに、 上まぶたの裏側の巨大乳頭などを伴う重症型のアレルギー性結膜疾患です。 子ども、とくに学童期の男児にみられることがあります。
上まぶたの裏側に、石垣のような大きな隆起が生じます。
黒目と白目の境目に現れる白い点状の所見で、春季カタルの活動性を示す所見の一つです。
角膜表面に潰瘍や白い付着物が生じ、痛みや視力低下を起こす場合があります。
角膜障害が長引くと、治療後も濁りや形状の乱れが残る可能性があります。
トランタス斑は、重症型の春季カタルで診察時にみられる特徴的な所見です。 軽いアレルギー性結膜炎が放置によって必ずトランタス斑へ進むわけではありません。 ただし、痛み、まぶしさ、視力低下を伴う角膜障害へ進む前に、 炎症を適切に管理することが重要です。
コンタクトレンズには涙や目やにに含まれるタンパク質、脂質、 花粉、化粧品などが付着します。汚れや長時間装用、レンズの刺激によって、 かゆみ、充血、異物感、巨大乳頭結膜炎などが悪化する場合があります。
レンズを変更すれば必ずアレルギーが出なくなるわけではありません。 ただし、汚れの蓄積、交換頻度、レンズ素材、表面性状、 目へのフィットなどが症状に関係することがあります。
状態に応じて、毎日新しいレンズへ交換する1日使い捨てタイプ、 別の素材やデザインのレンズ、眼鏡中心の生活などを検討します。
有田眼科では、現在のレンズ、装用時間、角膜・結膜の状態を確認し、 レンズ変更や一時中止を含めて相談できます。
感染性角膜炎では、急な痛み、まぶしさ、視力低下、 黒目の白い点や濁りが現れることがあります。 レンズを外しても症状が続く場合は、我慢せず眼科を受診してください。
治療の基本は、原因となるアレルゲンや刺激を減らし、 症状と炎症を点眼薬で抑えることです。 抗アレルギー点眼薬、ステロイド点眼薬、免疫抑制点眼薬は、 目的と注意点が異なるため分けて考えます。
ヒスタミンの作用を抑える薬や、炎症に関わる物質が放出されるのを抑える薬を使い、 かゆみや充血の改善を目指します。
症状が強くなる前から開始するほうが適する場合があります。
抗アレルギー点眼薬だけでは炎症を十分に抑えられない場合や、 角膜障害を伴う場合などに検討します。
片眼だけの症状や角膜病変がある場合は、感染症などを除外してから使用します。
春季カタルなど、巨大乳頭や角膜障害を伴う重症のアレルギー性結膜疾患で検討します。
病型と角膜所見を確認し、眼科医が適応を判断します。
水道水による頻回の洗眼は目の表面への刺激になる場合があります。 市販の洗眼液や血管収縮成分を含む点眼薬の長期使用についても、眼科でご相談ください。
小さなお子さんは、痛い、まぶしい、かすむといった症状を 言葉でうまく伝えられないことがあります。
春季カタルでは角膜障害を伴うことがあります。 点眼を嫌がる場合も、使用方法や続けやすい治療についてご相談ください。
かゆみは代表的な症状ですが、ドライアイ、眼瞼炎、 コンタクトレンズの刺激などでも生じます。 痛み、まぶしさ、視力低下がある場合は、角膜疾患や感染症などを確認します。
アレルギー性結膜炎そのものは人から人へ感染しません。 ただし、ウイルス性結膜炎などでも充血、涙、目やにが出ます。 原因が分からない急性症状ではタオルの共用を避け、眼科で確認してください。
通常の血液検査や皮膚テストは、スギ、ヒノキ、ダニなどの 特定アレルゲンに対する反応を調べるものです。 黄砂やPM2.5への曝露自体を陽性・陰性で判定する検査ではありません。 飛散情報と症状が悪化する時期を照らし合わせて考えます。
黒目と白目の境目にみられる白い点状の所見で、 春季カタルの活動性を示す所見の一つです。 放置した結果として必ず生じるものではありません。
必ず改善するとは限りませんが、汚れの蓄積、交換頻度、 レンズ素材やフィットが症状に関係することがあります。 1日使い捨てタイプや別素材への変更、眼鏡中心への切り替えなどを、 目の状態に合わせて検討します。
自己判断での再使用は避けてください。 ステロイド点眼薬は眼圧上昇や感染症の悪化などに注意が必要です。 診察と眼圧確認のもとで使用します。
有田眼科では、目のかゆみや充血などの一般眼科診療から、 コンタクトレンズトラブル、角膜障害を伴う重症型の アレルギー性結膜疾患まで診察します。 原因や病型を確認し、一人ひとりの状態に合わせて治療を検討します。
痛み、まぶしさ、視力低下、コンタクトレンズ装用中の症状がある場合は、 結膜だけでなく角膜の状態まで確認することが大切です。
有田眼科 有田 量一
〒810-0033 福岡県福岡市中央区小笹2丁目2-3
電話 092-707-2132
執筆・医学的内容の確認:有田眼科 院長 有田 量一