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2026.08.25

手術について

Acriva Trinova Pro|強度近視の方にも選択肢となる0.0Dからの多焦点眼内レンズ|有田眼科

MULTIFOCAL IOL / HIGH MYOPIA

「近視が強いため、希望する多焦点眼内レンズの度数がないと言われた」 という方にも、新たに検討できる可能性があります。

福岡市中央区小笹の有田眼科では、白内障手術で使用する 3焦点多焦点眼内レンズ Acriva Trinova Pro(アクリバトリノバ Pro) を取り扱っています。 国内製品資料では球面度数が0.0D~+27.0Dまで設定されており、 強度近視で低い眼内レンズ度数が必要となる方にも 適応を検討できる可能性があることが大きな特徴です。

0.0Dから 強度近視で低い眼内レンズ度数が必要な方にも選択肢
3焦点設計 遠方・中間・近方の視力補正を目指す
国内承認レンズ 国内臨床試験を含む資料に基づき承認
Acriva Trinova Proの製品紹介資料
PRODUCT OVERVIEW Acriva Trinova Proは3焦点多焦点眼内レンズです

遠方だけでなく、中間距離、近方までの見え方を考えて設計された 多焦点眼内レンズです。

強度近視の方に「0.0Dから」が重要な理由

白内障手術では、濁った水晶体を取り除いたあと、 患者さんの目に必要な度数の眼内レンズを挿入します。 必要な眼内レンズ度数は一人ひとり異なります。

特に強度近視では、眼軸長と呼ばれる目の奥行きが長いことが多く、 白内障手術で必要となる眼内レンズの度数が低くなる場合があります。

そのため、多焦点眼内レンズそのものを医学的に検討できる状態でも、 その患者さんに必要な低い度数が希望する製品に用意されていない という理由で選択しにくいことがあります。

球面度数 0.0D~+27.0D Acriva Trinova Proは、今回提供された国内製品資料では 0.0Dから球面度数が設定されています。 これまで必要な眼内レンズ度数が低いために 多焦点眼内レンズを選びにくかった強度近視の方でも、 改めて適応を検討できる可能性があります。
0.0Dからある=強度近視の方全員に適する、という意味ではありません。 強度近視では黄斑、網膜、視神経などに病気を伴うことがあります。 多焦点眼内レンズを選ぶ際は、レンズ度数だけではなく、 目全体の状態を確認する必要があります。
Acriva Trinova Proの度数範囲や光学部径などを示した製品仕様資料
01 製品仕様 0.0Dから設定されていることが強度近視では重要

提供資料には、光学部径6.0mm、全長11.0mm、 中間+1.70D、近方+3.35Dの加入度数、 球面度数0.0D~+27.0Dなどが記載されています。 強度近視の方では、特に低い球面度数まで用意されていることが レンズ選択上の重要なポイントとなります。

Acriva Trinova Proはどのようなレンズ?

遠方

運転、テレビ、屋外活動など、離れた距離の見え方を補うことを目的とします。

中間

パソコン、料理、室内作業などの日常的な中間距離を考えた焦点を持ちます。

近方

スマートフォンや読書など、手元を見る距離の視力補正を目指します。

一般的名称 多焦点後房レンズ
光学設計 非球面・正弦波回折型3焦点
加入度数 中間 +1.70D/近方 +3.35D(IOL面・提供資料記載)
球面度数 0.0D~+27.0D(提供資料記載範囲)
光学部径 6.0mm
全長 11.0mm
材質 紫外線・青色光吸収剤を含む親水性アクリル樹脂
Acriva Trinova Proの光学設計や材質を示した製品プロフィール
02 製品プロフィール 正弦波回折型の3焦点設計

提供資料では、正弦波回折型3焦点の光学設計や、 光学部径、材質などの仕様が紹介されています。 ただし、数値だけで眼内レンズの優劣を決めることはできません。 実際には患者さんの目の状態と生活スタイルを合わせて検討します。

遠方、中間、近方の生活場面を示すAcriva Trinova Proの資料
03 生活の中で見る距離 遠方・中間・近方を生活場面から考えます

多焦点眼内レンズを選ぶ際には、 視力表の数字だけでなく、 運転、パソコン、スマートフォン、読書など、 実際の生活でどの距離をよく見るかを確認することが重要です。

国内臨床データでは遠方から近方までの見え方を評価

Acriva Trinova Proの国内臨床試験資料では、 白内障手術後の遠方・中間・近方視力、 デフォーカスカーブ、眼鏡依存度、屈折値、 コントラスト感度、ハロー・グレアなどが評価されています。

臨床試験の平均値は、個々の患者さんの術後視力を保証するものではありません。 術後の見え方は、角膜、網膜、視神経、乱視、 残った近視・遠視、ドライアイ、瞳孔径などによっても異なります。
Acriva Trinova Proの国内臨床試験におけるデフォーカスカーブ
04 デフォーカスカーブ 遠方から中間・近方方向までの視力を連続的に評価

デフォーカスカーブは、ピントを意図的に前後へずらしながら どの距離まで視力を保てるかを確認する検査です。 3焦点眼内レンズでは、遠方・中間・近方の一点だけでなく、 その間の距離がどのように見えるかを考えるうえでも参考になります。

眼鏡を使う頻度について

Acriva Trinova Proの国内臨床試験における遠方、中間、近方の眼鏡依存度
05 眼鏡依存度 多焦点眼内レンズでも眼鏡が完全に不要になるとは限りません

国内資料では、術後の遠方・中間・近方における 眼鏡使用頻度が評価されています。 多焦点眼内レンズは眼鏡への依存を減らすことを目的としますが、 細かな近方作業などでは眼鏡を使った方が見やすい方もいます。

術後の屈折値も重要です

Acriva Trinova Proの国内臨床試験における術後屈折値の推移
06 術後屈折値 多焦点眼内レンズでは度数計算の精度も重要

多焦点眼内レンズでは、術後に近視、遠視、乱視が残ると 見え方の満足度へ影響することがあります。 そのため、術前の眼軸長測定や角膜計測、 眼内レンズ度数計算が重要です。

コントラスト感度も「見え方の質」を考える指標です

視力表で細かな文字が見えることと、 薄い文字や暗い場所で輪郭を見分けやすいことは同じではありません。 後者を評価する代表的な指標がコントラスト感度です。

Acriva Trinova Proの国内臨床試験における片眼のコントラスト感度
07 片眼コントラスト感度 明所と暗所で見え方の質を評価

明るい場所と暗い場所で、 コントラストの低い模様をどこまで識別できるかを評価しています。

Acriva Trinova Proの国内臨床試験における両眼のコントラスト感度
08 両眼コントラスト感度 実生活に近い両眼視でも評価されています

日常生活では通常両眼で見ています。 そのため、両眼でのコントラスト感度も見え方を考える重要な情報です。

ハロー・グレア・スターバーストについて

多焦点眼内レンズでは、光を複数の焦点へ配分するため、 夜間に光の輪が見える「ハロー」、 光がにじむ「グレア」、 放射状に光が伸びる「スターバースト」を感じることがあります。

Acriva Trinova Proの国内臨床試験におけるハロー、グレア、スターバーストの評価
09 異常光視現象 夜間の光の見え方には個人差があります

国内資料では、術後のハロー、グレア、 スターバーストについても評価されています。 症状が必ず起きるわけでも、必ず消えるわけでもありません。 特に夜間運転が多い方は、術前に医師へお伝えください。

安全性についても確認します

Acriva Trinova Proの国内臨床試験で報告された有害事象
10 有害事象 効果だけでなくリスクも含めて選択します

製品資料には、臨床試験中に報告された有害事象も掲載されています。 白内障手術や眼内レンズには合併症の可能性があり、 「必ず安全」「必ず希望どおり見える」と保証できる治療ではありません。

文献から考えるAcriva Trinova Pro

文献的考察 1

3焦点眼内レンズとしての光学特性

Acriva Trinova Proを含む多焦点眼内レンズの光学ベンチ研究では、 遠方、中間、近方に対応する複数の焦点を持つ 3焦点レンズとしての光学特性が検討されています。

一方で、焦点位置や光の分配、瞳孔径による特性は レンズの設計ごとに異なります。 そのため「3焦点」という名称だけで各レンズが同じ見え方になるわけではありません。

文献的考察 2

瞳孔径と見え方の関係

多焦点眼内レンズの光学性能は、 瞳孔の大きさによって変化することがあります。 日中の明るい場所と夜間の暗い場所では瞳孔径が異なるため、 同じレンズでも条件によって見え方が変わる可能性があります。

夜間運転を頻繁に行う方では、 遠方視力だけでなくハロー・グレア、 コントラスト感度なども含めて検討することが重要です。

文献的考察 3

光学ベンチ試験と実際の見え方は同じではありません

実験室で行われる光学ベンチ試験では、 レンズ自体の焦点特性やハローなどを客観的に比較できます。 しかし、実際の患者さんの見え方には、 角膜、涙液、瞳孔径、網膜、視神経、 術後に残る屈折誤差など多くの要因が影響します。

そのため、光学試験の結果だけから 「このレンズが最も優れている」と判断することは適切ではありません。

文献的考察 4

大切なのは「最良のレンズ」ではなく「その方に合うレンズ」

多焦点眼内レンズには、 遠方を重視するもの、中間距離を重視するもの、 近方まで広くカバーすることを目指すものなど、 それぞれに異なる光学特性があります。

有田眼科ではAcriva Trinova Proだけを一律におすすめするのではなく、 単焦点眼内レンズや他の多焦点・EDOF眼内レンズも含めて、 患者さんの目の状態と生活スタイルに合わせて選択します。

強度近視の方は網膜・黄斑の確認が特に重要です

強度近視では、単に眼鏡の度が強いだけではなく、 眼球が長いことに伴って黄斑や網膜に変化が起きていることがあります。

  • 黄斑部に変性や萎縮がないか
  • 黄斑上膜などがないか
  • 網膜裂孔や網膜剥離のリスクがないか
  • 緑内障や視神経障害がないか
  • 角膜乱視や不正乱視が強くないか
  • ドライアイなどで検査値が不安定になっていないか

これらの状態によっては、 度数としてAcriva Trinova Proを選択できても、 多焦点眼内レンズそのものを慎重に検討した方がよい場合があります。

「近視が強い」だけで諦める必要はありませんが、 「0.0Dがある」だけで決めることもありません。

重要なのは、必要な眼内レンズ度数と、 白内障以外の目の状態を両方確認することです。

以前、多焦点眼内レンズを諦めた方へ

以前の白内障相談で、 「近視が強すぎて多焦点眼内レンズの度数がない」 と言われた経験がある方でも、 現在使用できる眼内レンズでは選択肢が異なる場合があります。

Acriva Trinova Proは0.0Dから球面度数が設定されているため、 これまでレンズ度数の問題で多焦点眼内レンズを選びにくかった方 にとって、改めて検討できる選択肢の一つです。

一方で、術後の見え方には個人差があり、 眼鏡が完全に不要になることを保証するレンズではありません。 細かな近方作業や夜間運転などでは、 眼鏡を使用した方が見やすい場合もあります。

ほかの眼内レンズとも比較して選びます

Acriva Trinova Proだけを見て決める必要はありません。 有田眼科では、遠方・中間・近方のどこを重視するか、 夜間運転をするか、パソコンやスマートフォンをどの程度使うか、 術後に眼鏡をどこまで減らしたいかなどを確認します。

製品資料に掲載されている参考文献

Acriva Trinova Pro製品資料に掲載された参考文献一覧
11 参考文献 光学設計・臨床成績などに関する研究

製品資料には、正弦波回折構造、 3焦点眼内レンズの光学特性、 臨床成績などに関する参考文献が掲載されています。 製品資料の結果だけではなく、 査読論文などの外部文献も含めて特徴を評価することが重要です。

主な参考資料

  • Acriva Trinova Pro 国内製品資料
  • PMDA「Acriva Trinova Pro」承認関連情報
  • 日本眼科医療機器協会 市販眼内レンズ関連資料
  • Comparison of Five Presbyopia-Correcting Intraocular Lenses: Optical-Bench Assessment with Visual-Quality Simulation.
  • Chromatic aberration and spectral dependency of extended-range-of-vision intraocular lens technology.
  • In Vitro Evaluation of Multifocal Intraocular Lenses Based on the Point Spread Function: Optical Performance and Halo Formation.
  • Reliability of Prediction Models for the Functional Classification of a Sinusoidal Intraocular Lens Depending on Pupil Diameter.

強度近視の方の多焦点眼内レンズもご相談ください

福岡市中央区小笹の有田眼科では、 Acriva Trinova Proを含め、 白内障手術で使用する眼内レンズを 目の状態と生活スタイルに合わせて検討します。

「近視が強くても多焦点眼内レンズを使えるか知りたい」
「以前、必要なレンズ度数がないと言われた」 という方も、まず現在の目の状態と必要な眼内レンズ度数を確認します。

有田眼科で取り扱う眼内レンズを見る 有田眼科の白内障手術について詳しく見る

有田眼科 有田 量一
〒810-0033 福岡県福岡市中央区小笹2丁目2-3
TEL 092-707-2132

執筆・医学的内容の確認:有田眼科 院長 有田 量一

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