目の中の「レンズ」が濁る
水晶体が濁ることで光が通りにくくなり、 かすみ、まぶしさ、コントラスト低下、 夜間の見えにくさなどが生じます。 治療が必要な場合は、濁った水晶体を取り除き、 眼内レンズを入れる白内障手術を行います。
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2026.08.11
手術について
白内障と黄斑上膜が両方ある場合、どちらを先に治療する?|有田眼科
白内障と黄斑上膜。
両方あるとき、
どちらを先に治療する?
「白内障と言われたけれど、OCTでは黄斑上膜もあると言われた」 「白内障手術をすれば見えるようになるのか」 「先に黄斑上膜を治した方がよいのか」と迷う方へ。 福岡市中央区小笹の有田眼科が、 白内障と黄斑上膜が同時にある場合の考え方を解説します。
白内障によるかすみ・まぶしさが中心なのか、 黄斑上膜による歪み・細かいものの見えにくさが中心なのかを、 視力検査、眼底検査、OCTなどで確認します。 白内障手術を先に考える場合もあれば、 黄斑上膜に対する硝子体手術を優先して検討する場合もあります。 一律に「白内障が先」「黄斑上膜が先」と決めることはできません。
どちらも視力低下やかすみの原因になりますが、 白内障は目の中の水晶体、 黄斑上膜は網膜の中心にある黄斑の病気です。 そのため、治療方法も異なります。
水晶体が濁ることで光が通りにくくなり、 かすみ、まぶしさ、コントラスト低下、 夜間の見えにくさなどが生じます。 治療が必要な場合は、濁った水晶体を取り除き、 眼内レンズを入れる白内障手術を行います。
黄斑上膜では、見るために重要な黄斑の表面に膜が形成され、 網膜が引っ張られます。 文字や直線が歪む、物の大きさが左右で違う、 細かいものが見えにくい、といった症状が出ることがあります。 手術が必要な場合は硝子体手術で膜を取り除きます。
| 症状 | 白内障でみられやすい | 黄斑上膜でみられやすい |
|---|---|---|
| 全体にかすむ | ○ | ○の場合あり |
| 光がまぶしい | ○ | 主症状ではないことが多い |
| 直線が曲がる | 通常は目立ちにくい | 特徴的 |
| 文字が波打つ | 通常は目立ちにくい | みられることがある |
| 片目で物の大きさが違う | 通常は目立ちにくい | みられることがある |
| 夜間のライトがまぶしい | みられやすい | 黄斑上膜だけでは説明できないことも |
OCT(光干渉断層計)は、 黄斑を断面像として確認する検査です。 黄斑上膜の有無だけでなく、 網膜がどの程度引っ張られているか、 黄斑の形がどの程度変化しているかなどを確認します。
白内障がある患者さんでも、 術前にOCTで網膜・黄斑を確認することで、 「白内障だけを治療すれば期待する見え方が得られそうか」 を考える重要な材料になります。
水晶体の濁りだけに注目して眼内レンズを決めるのではなく、 黄斑・網膜・視神経まで確認したうえで、 手術後に期待できる見え方と眼内レンズの適応を考えます。
黄斑上膜が見つかったからといって、 必ず先に硝子体手術が必要とは限りません。
水晶体の濁りが強く、 かすみ・まぶしさなど白内障による症状の影響が大きいと判断される場合です。
OCTでは黄斑上膜があるものの、 歪みが少なく、網膜の形の変化も軽い場合には、 状態を観察しながら白内障治療を先に検討する場合があります。
日中のまぶしさや対向車のライト、 全体的なかすみなどが生活上の大きな問題になっている場合です。
白内障と黄斑上膜の双方が軽度の場合など、 白内障術後の視力・歪みを確認してから、 黄斑上膜手術の必要性を再評価する考え方もあります。
文字や線が大きく曲がる、 顔が歪んで見えるなど、 黄斑上膜による症状が生活へ強く影響している場合です。
黄斑上膜により網膜が強く引っ張られ、 黄斑構造の変化が進んでいる場合には、 黄斑上膜そのものの治療を重視して判断します。
水晶体の濁りが軽いのに視力低下が大きい場合には、 黄斑上膜など網膜側の影響を詳しく確認します。
読書、仕事、裁縫、設計など、 中心視力や歪みが重要な作業で支障が強い場合も、 黄斑の状態が重要になります。
白内障と手術が必要な黄斑上膜が同時にある場合、 一般的には白内障手術と硝子体手術を別々に行う方法と、 症例によって両方を同じ治療計画の中で行う方法が検討されます。
白内障と黄斑上膜のどちらが強く影響しているか確認します。
膜の程度、黄斑の形、網膜の状態を確認します。
黄斑の状態を踏まえて、術後の見え方を設計します。
目の状態と生活への影響を総合して手術計画を立てます。
白内障手術では、 単焦点眼内レンズ、多焦点眼内レンズ、 乱視矯正眼内レンズなどから選択肢を検討します。
しかし黄斑上膜など黄斑疾患がある場合は、 「眼鏡を減らせるから多焦点眼内レンズ」だけで決めないことが重要です。
一つの距離に焦点を合わせる基本的な眼内レンズです。 黄斑疾患がある場合にも、 網膜の状態や術後に期待できる視機能を考えながら選択します。
眼鏡への依存を減らせる可能性がありますが、 黄斑上膜など網膜疾患がある場合は、 コントラストや見え方の質への影響を含め、 適応を慎重に検討する必要があります。
有田眼科では白内障だけではなく、 OCTや眼底検査で黄斑・網膜・視神経まで確認して 眼内レンズの適応を判断します。
白内障手術で濁った水晶体を取り除いても、 黄斑上膜そのものがなくなるわけではありません。
白内障によるかすみやまぶしさが改善しても、 黄斑上膜による 「線が曲がる」「文字が波打つ」 「左右で物の大きさが違う」といった症状が残る可能性があります。
有田眼科では、 白内障手術と網膜硝子体疾患の両方を診療しています。 「白内障だから水晶体だけを見る」のではなく、 視力低下の原因が網膜や黄斑にもないかを確認しながら 治療方針を考えます。
有田眼科 有田 量一が、 白内障・黄斑・網膜の状態を総合して 治療方針をご説明します。
黄斑上膜があるだけで白内障手術ができないとは限りません。 黄斑上膜の程度、歪み、OCT所見、 白内障による見えにくさを確認し、 白内障手術を先に行うか、 黄斑上膜の治療を優先するかを個別に判断します。
いいえ。 白内障手術は濁った水晶体を治療する手術で、 網膜表面の黄斑上膜そのものを取り除く手術ではありません。 黄斑上膜の治療が必要な場合には、 硝子体手術を検討します。
黄斑上膜の程度によって判断が異なります。 多焦点眼内レンズは見え方の質やコントラストへの影響を考慮する必要があるため、 黄斑上膜など網膜疾患がある場合は慎重な適応判断が必要です。 OCTなどを確認したうえでご相談します。
視力、白内障の濁り、 歪みの程度、眼底検査、OCTなどを組み合わせて判断します。 両方が見えにくさへ関係していることもあるため、 一つの検査だけで判断しないことが大切です。
症状が軽く、生活への支障が少ない場合には、 OCTや視力、歪みの変化を確認しながら経過観察する場合があります。 一方、歪みや視力低下が生活へ影響している場合には 硝子体手術を検討します。
黄斑上膜が残っている場合には、 白内障によるかすみが改善しても 歪みや細かな見えにくさが残ることがあります。 術後の視力とOCT所見を確認し、 必要に応じて黄斑上膜の治療を再検討します。
白内障と黄斑上膜が同時に見つかった場合でも、 すぐにどちらかの手術を決める必要があるとは限りません。 白内障の程度、黄斑のOCT、 歪み、視力、生活への影響を確認しながら、 どの治療をどの順番で考えるかをご説明します。
有田眼科へ相談 092-707-2132本記事は一般的な医療情報です。 白内障手術・硝子体手術の適応や順序、 眼内レンズの種類は、 白内障・黄斑上膜の程度、網膜の状態、 年齢、生活状況などを確認して個別に判断します。
執筆・医学的内容の確認:有田眼科 院長 有田 量一