保険診療で使用
一般的な単焦点眼内レンズを用いる白内障手術は、健康保険の対象となります。
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お知らせ・医療ガイド
2026.08.03
手術について
単焦点眼内レンズとは|遠く・中間・近くのどこに合わせる?
単焦点眼内レンズは、遠く・中間・近くのうち、主に一つの距離へピントを合わせる眼内レンズです。焦点を合わせた距離は裸眼で見やすくなることが期待できますが、それ以外の距離では眼鏡が必要になる場合があります。
図は遠方へ焦点を合わせた例です。実際の目標距離は患者さんごとに決めます。
単焦点眼内レンズは、主に一つの距離を見やすくする設計です。「遠くへ合わせれば近くが全く見えない」「近くへ合わせれば遠くが見えない」と単純に決まるものではありませんが、焦点から離れた距離では眼鏡が必要になることがあります。手術前に、運転、テレビ、料理、パソコン、読書、スマートフォンなど、普段よく行うことを整理して焦点を決めます。
白内障手術で濁った水晶体を取り除いた後、水晶体の代わりとして目の中へ挿入する人工レンズの一つです。
若い頃の水晶体のように、目の力だけで遠くから近くまで自由にピントを変えることはできません。そのため、手術前にどの距離を裸眼で見やすくしたいかを決めます。
一般的な単焦点眼内レンズを用いる白内障手術は、健康保険の対象となります。
設定した距離を中心に、比較的くっきりした見え方を目指します。
焦点を合わせていない距離では、老眼鏡や遠用眼鏡などを使用します。
多焦点眼内レンズと比べ、光を複数の焦点へ分けない設計です。
網膜や視神経などの状態によっては、多焦点より単焦点が適する場合があります。
角膜乱視の種類と強さによっては、乱視矯正用の単焦点眼内レンズを検討できます。
見え方の特徴が異なるため、目の状態や生活によっては単焦点眼内レンズが適した選択になります。
眼科でいう距離は、日常生活の場面に置き換えて考えると分かりやすくなります。
道路標識、信号、遠くの人の顔、舞台、スポーツ観戦、屋外活動などです。
デスクトップパソコン、料理台、食卓、相手の顔、買い物の棚などです。
新聞、文庫本、薬の説明書、スマートフォン、裁縫、細かい手作業などです。
スマートフォンを見る距離、パソコン画面までの距離、テレビまでの距離などを実際に測っておくと相談しやすくなります。
運転、屋外活動、テレビ、景色など、遠方の裸眼視力を重視する方が検討する設定です。
新聞、スマートフォン、裁縫など、手元の細かな作業では老眼鏡が必要になることがあります。パソコン距離にも眼鏡が必要な場合があります。
残った近視・遠視・乱視や、網膜・視神経の状態などにより、運転用眼鏡が必要になる場合があります。
料理、パソコン、食卓など、腕を伸ばした前後の距離を重視する考え方です。
画面までの距離やモニターの大きさを確認し、目標距離を検討します。
調理台、食卓、洗面台など、日常生活で多く使う距離です。
会話や食事で向かい側に座る人の顔を見る距離に近いことがあります。
運転用の遠用眼鏡や、細かい文字を読むための近用眼鏡を使い分ける可能性があります。
読書、新聞、スマートフォン、裁縫など、手元を裸眼で見たい方が検討する設定です。
テレビ、外出、運転、映画、スポーツ観戦などでは、遠用眼鏡が必要になる場合があります。
スマートフォン、新聞、裁縫では見る距離が異なります。普段の姿勢と作業距離を確認します。
単焦点眼内レンズでは、眼鏡を上手に組み合わせることで、複数の距離を見やすくします。
| 焦点の設定 | 裸眼で重視する距離 | 眼鏡が必要になりやすい場面 |
|---|---|---|
| 遠方 | 運転、景色、テレビ、屋外活動 | 読書、スマートフォン、細かい手作業 |
| 中間 | パソコン、料理、食事、室内活動 | 遠方の運転、細かな近方作業 |
| 近方 | 読書、スマートフォン、裁縫 | 運転、テレビ、屋外活動 |
反対眼の手術予定、左右差、仕事や運転の必要性などによって、仮の眼鏡を先に作る場合もあります。
角膜乱視の種類や強さによっては、乱視矯正用の単焦点眼内レンズが選択肢になります。
角膜のカーブや形状を測定し、乱視矯正用レンズの適応を確認します。
乱視矯正用レンズは、目の中で決められた方向へ合わせる必要があります。
乱視矯正用レンズを使用しても、乱視が完全になくなるとは限りません。
不正乱視や角膜疾患などでは、眼内レンズだけで十分に矯正できない場合があります。
どちらが一律に優れているというものではなく、目の状態と生活に合うことが重要です。
| 比較 | 単焦点眼内レンズ | 多焦点眼内レンズ |
|---|---|---|
| 焦点 | 主に一つの距離 | 複数の距離や広い焦点範囲を目指す |
| 眼鏡 | 焦点外の距離で必要になりやすい | 使用場面を減らせる可能性があるが、不要になるとは限らない |
| 夜間の光 | 光を複数焦点へ分けない設計 | ハロー・グレアを感じる場合がある |
| 目の病気 | 網膜・視神経疾患がある方でも候補になりやすい場合がある | 目の状態によっては適さない場合がある |
| 費用区分 | 一般的に保険診療 | レンズによって選定療養など |
網膜、黄斑、視神経、角膜、乱視、夜間運転、眼鏡への考え方を総合して選びます。
昼間だけか、夜間も運転するか、仕事で運転するかを確認します。
パソコン、接客、運転、細かな作業など、仕事で最も使う距離を整理します。
手元を裸眼で見たいか、老眼鏡を使用してもよいかを考えます。
ゴルフ、釣り、裁縫、楽器、写真、園芸などで必要な距離を確認します。
反対眼の白内障、近視、遠視、乱視、手術予定を含めて左右のバランスを考えます。
遠くでは眼鏡を使いたくない、読書時の眼鏡は問題ないなど、希望を整理します。
検査で白内障、角膜、乱視、網膜、黄斑、視神経などを確認したうえで、生活に合う焦点を相談します。
多くの場合は、両眼で見たときのバランスを考えて目標を決めます。
左右の差を小さくし、両眼で見たときの安定を重視する考え方です。
片眼を遠方、もう片眼をやや近方へ設定する方法を検討する場合があります。
左右差へ慣れにくい方もいるため、誰にでも適する方法ではありません。
立体感、距離感、夜間運転、疲れやすさなどへ影響する場合があります。
福岡市中央区小笹の有田眼科では、白内障の程度、角膜乱視、網膜・黄斑、視神経、生活でよく見る距離を確認し、眼内レンズの種類と目標度数を検討します。
運転、テレビ、パソコン、料理、読書、スマートフォンなどを確認します。
眼内レンズ度数と乱視矯正の必要性を検討します。
網膜、黄斑、視神経などが術後の見え方へ影響しないか確認します。
焦点を合わせていない距離では、どのような眼鏡が必要になるか説明します。
多焦点眼内レンズの適応、見え方、費用、注意点も含めて比較できます。
視力、度数、眼圧、角膜、眼内レンズ、網膜などを継続して確認します。
記事監修・診療担当
有田眼科 院長 有田 量一
単焦点眼内レンズでは、手術前にどの距離へ焦点を合わせるかを考えることが大切です。運転を重視する方、パソコンをよく使う方、手元を裸眼で見たい方では、適した考え方が異なります。検査結果と生活を確認し、眼鏡の使用も含めて手術後の見え方をご説明します。
遠く・中間・近くのうち、主に一つの距離へピントを合わせる眼内レンズです。
一般的な単焦点眼内レンズを用いる白内障手術は、健康保険の対象です。実際の自己負担額は保険の負担割合などで異なります。
全く見えないとは限りませんが、細かな文字やスマートフォンなどでは老眼鏡が必要になることがあります。
遠用眼鏡を使用して必要な視力を確保できれば運転できる場合があります。術後診察で視力と安全性を確認してください。
パソコン画面までの距離を確認し、中間距離を重視する設定を検討できます。ただし、遠くや細かな近くには眼鏡が必要になる場合があります。
多焦点眼内レンズとは光学設計が異なりますが、乱視、ドライアイ、角膜、瞳孔などにより光のにじみを感じる場合はあります。
角膜乱視の種類や程度によっては、乱視矯正用の単焦点眼内レンズが選択肢になります。乱視が完全になくなるとは限りません。
左右で軽い差をつける方法を検討する場合がありますが、距離感や疲れやすさへ影響することがあるため慎重に判断します。
網膜・視神経・角膜の状態、夜間運転、光のにじみへの考え方などによっては、単焦点が適する場合があります。
焦点を合わせた距離では眼鏡なしで見やすい方もいますが、別の距離や細かな作業では眼鏡が必要になる場合があります。
眼内レンズは気軽な入れ替えを前提とするものではありません。必要な場合は眼鏡で補うことが基本となるため、手術前の相談が重要です。
決める必要はありません。よく行う作業や眼鏡への希望を整理しておくと、診察時に相談しやすくなります。
本記事は一般的な医療情報です。眼内レンズの種類、目標度数、乱視矯正の適応、手術後の見え方、眼鏡の必要性は、目の状態と生活によって異なります。診察時に受けた個別の説明を優先してください。監修:有田眼科 院長 有田 量一
運転、テレビ、パソコン、料理、読書、スマートフォンなど、普段の生活を確認し、単焦点眼内レンズの目標距離をご説明します。
執筆・医学的内容の確認:有田眼科 院長 有田 量一
公開日:2026年8月3日 最終更新:2026年8月24日