見えにくさの原因を確認する
白内障があっても、黄斑疾患、緑内障、糖尿病網膜症、角膜疾患などが見え方へ影響していることがあります。
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2026.08.03
疾患について
白内障手術前の検査|眼内レンズを決める検査と準備
白内障手術前の検査では、白内障の濁りだけでなく、角膜、眼圧、網膜、黄斑、視神経など、目全体の状態を確認します。また、手術で挿入する眼内レンズの度数を計算するため、目の長さや角膜の形、乱視を詳しく測定します。
白内障手術前の検査は、単に視力を測るだけではありません。白内障が見えにくさの主な原因か、手術後の視力へ影響する網膜・黄斑・視神経の病気がないかを確認します。そのうえで、眼軸長や角膜形状を測定し、患者さんが希望するピント位置に合う眼内レンズの度数を計算します。
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。眼内レンズは手術後に簡単に交換するものではないため、術前の測定と生活上の希望を確認することが重要です。
白内障の程度、角膜や網膜の状態、眼内レンズの度数、乱視、持病、内服薬、希望するピント位置を確認し、患者さんごとの手術計画を立てます。
白内障があっても、黄斑疾患、緑内障、糖尿病網膜症、角膜疾患などが見え方へ影響していることがあります。
角膜、瞳孔、水晶体を支える組織、眼圧、眼底などを確認し、手術時に注意すべき状態がないかを調べます。
目の長さと角膜の屈折力を測定し、遠方・中間・近方のどこへピントを合わせるかを考えて度数を計算します。
単焦点、多焦点、乱視矯正用などから、目の状態と生活に合う選択肢を検討します。
白内障手術で改善を期待できる部分と、網膜や視神経の病気により残る可能性がある症状を説明します。
持病、内服薬、アレルギー、手術中の姿勢、術後点眼、通院方法などを確認します。
網膜裂孔、糖尿病網膜症、黄斑浮腫、角膜炎などが見つかった場合は、白内障手術より先に治療することがあります。
最初に、現在どの程度見えているか、眼鏡でどこまで改善するか、白内障がどのように濁っているかを確認します。
眼鏡をかけない状態と、検査用レンズで度数を合わせた状態の視力を測ります。
矯正しても必要な視力が得られない場合、白内障や網膜・視神経の病気が関係している可能性があります。
近視、遠視、乱視の程度を測定します。白内障が進むと水晶体の屈折力が変化し、眼鏡の度数が短期間で変わることがあります。
目の中の圧力を測定します。緑内障の有無や、手術前後の眼圧管理を考えるために必要です。
顕微鏡で角膜、結膜、前房、虹彩、瞳孔、水晶体を観察します。
白内障の濁る場所と程度、水晶体の硬さ、角膜の透明性、炎症の有無などを確認します。
手術時に瞳孔が十分に開くかを確認します。瞳孔が開きにくい場合は、手術時に補助器具などが必要になる可能性があります。
角膜の透明性を保つ細胞や角膜の状態を確認します。角膜の状態によっては、術後のむくみや回復について追加説明が必要です。
まぶしさ、光のにじみ、夜間運転、仕事、読書など、実生活で困っていることも重要な判断材料です。
白内障を取り除いても、網膜や視神経に病気があると、期待した視力まで改善しない場合があります。そのため、手術前に目の奥を確認します。
瞳孔を広げ、網膜、黄斑、視神経乳頭、網膜血管を観察します。
黄斑を断層画像で撮影し、網膜のむくみ、膜、穴、変性などを確認します。
眼底を見ただけでは分かりにくい小さな変化を確認するために役立ちます。
視神経周囲の神経線維や黄斑部の神経節細胞を測定し、緑内障などの可能性を確認します。
緑内障や視神経疾患が疑われる場合は、視野の欠けがないかを調べます。すべての方に同じ検査を行うとは限りません。
水晶体の濁りが強い場合は、超音波検査などを追加して、網膜剥離や眼内の大きな異常がないかを確認することがあります。
これらは白内障以外の病気による可能性があります。
白内障手術では、水晶体の代わりとなる眼内レンズを目の中へ挿入します。患者さんごとに目の形が異なるため、複数の測定値を使ってレンズ度数を計算します。
| 検査 | 測定するもの | 何を決めるために使うか | 測定へ影響すること |
|---|---|---|---|
| 眼軸長測定 | 角膜表面から網膜までの目の長さ | 眼内レンズ度数計算の中心となる数値 | 強い白内障、固視不良、測定方法など |
| 角膜曲率測定 | 角膜表面のカーブと屈折力 | 眼内レンズ度数と乱視の評価 | ドライアイ、コンタクトレンズ、角膜疾患 |
| 角膜形状解析 | 角膜全体の形状、乱視の方向、不正乱視 | 乱視矯正用レンズの適応や軸の計画 | 涙液の不安定、角膜手術歴、レンズ装用 |
| 前房深度など | 角膜から水晶体までの距離など | 眼内レンズが術後に位置する場所の予測 | 目の形、水晶体の厚さ、測定機器 |
| 乱視測定 | 乱視の強さと方向 | 乱視矯正用眼内レンズや切開位置の検討 | 角膜表面の乾燥、まばたき、過去の手術 |
| 必要に応じた再測定 | 測定値の再現性 | 左右差や検査間のずれを確認 | 固視、涙液、コンタクトレンズの影響 |
術前に詳しく測定しても、手術後の度数が計算どおりに完全一致することを保証するものではありません。残った近視・遠視・乱視を眼鏡で調整することがあります。
眼内レンズは、費用や新しさだけで選ぶものではありません。目の病気、夜間運転、仕事、読書、眼鏡への考え方を確認します。
遠方、中間、近方のうち、主にどこを見やすくするかを決めます。焦点を合わせていない距離では眼鏡が必要になることがあります。
眼鏡を使う場面を減らせる可能性がありますが、ハロー・グレアやコントラスト低下が起こることがあります。すべての方に適するとは限りません。
乱視の種類と程度、角膜の形、目の病気などを確認して適応を判断します。
片眼だけ手術する場合は反対眼の度数、両眼を手術する場合は左右の役割や手術間隔も考えます。
夜間運転、細かい作業、網膜・視神経・角膜の状態などを踏まえ、得られる利点と注意点を比較します。
コンタクトレンズを装用すると、角膜の形が一時的に変化することがあります。その状態で測定すると、眼内レンズ度数や乱視評価へ影響する可能性があります。
角膜への影響を考え、術前検査前に一定期間装用を中止するよう案内される場合があります。
角膜形状へより長く影響する場合があるため、ソフトレンズより長い中止期間が必要になることがあります。
装用しているレンズの種類、使用時間、使用年数を事前に伝えてください。
角膜形状が安定しているか確認するため、別日に再測定を行う場合があります。
コンタクトレンズの種類、装用歴、角膜の状態によって必要な期間が異なります。眼鏡を準備しておくと、装用中止期間の生活がしやすくなります。
白内障手術は目の手術ですが、安全に行うためには全身状態の確認も必要です。現在の病気と薬を正確に伝えてください。
普段の血圧、薬の変更、最近の体調を確認します。手術当日の血圧管理にも関係します。
血糖管理とともに、糖尿病網膜症や黄斑浮腫の有無を確認します。
狭心症、不整脈、心不全、心筋梗塞、脳梗塞などの治療歴を確認します。
喘息、慢性呼吸器疾患、在宅酸素、仰向け時の息苦しさ、咳の出やすさを確認します。
血液を固まりにくくする薬の名称と服用理由を確認します。
抗菌薬、点眼薬、内服薬、消毒薬などで症状が出たことがある場合は伝えてください。
一部の薬は手術中の瞳孔の動きに関係する場合があります。過去に使用した薬も含めてお伝えください。
レーシックなどの屈折矯正手術、網膜手術、緑内障手術、目のけがの既往を確認します。
腰痛、首の変形、咳、震え、閉所への不安など、仰向け姿勢に関係することを確認します。
血液を固まりにくくする薬、糖尿病薬、血圧の薬などを自己判断で休薬すると、全身状態へ影響する可能性があります。眼科医と処方医の指示を優先してください。
検査項目や順番は患者さんの目の状態によって異なります。有田眼科では、手術説明と同じ日に術前検査を行う場合と、後日改めて行う場合があります。
困っている見え方、仕事、運転、持病、薬、手術歴を確認します。
現在の視力、眼鏡での改善度、眼圧を確認します。
眼軸長、角膜曲率、角膜形状、乱視などを測定します。
瞳孔を広げ、網膜、黄斑、視神経を確認します。
検査結果と手術時の注意点、期待できる見え方を説明します。
眼内レンズ、手術日、術後通院、点眼などを相談します。
散瞳検査後は、数時間にわたりまぶしさや近くの見えにくさが続くことがあります。
散瞳薬が効くまでの待ち時間、複数の測定、診察、眼内レンズの説明などが必要です。混雑や追加検査により所要時間が変わる場合があります。
術前検査は、数値を測定して終わるものではありません。検査結果を基に、手術で期待できることと注意点を確認します。
現在の見えにくさと白内障の濁りが一致しているか、手術を考える状態かを説明します。
網膜、黄斑、視神経、角膜の病気がある場合は、手術後に期待できる視力や治療順序を説明します。
目の状態から使用を検討できるレンズと、適さない可能性があるレンズを説明します。
遠方、中間、近方のうち、主にどの距離を見やすくするかを相談します。
手術後も、焦点を合わせていない距離、残った乱視、細かい作業などで眼鏡が必要になる可能性を説明します。
白内障の硬さ、瞳孔、水晶体を支える組織、角膜、眼圧などに応じた注意点を説明します。
眼内レンズ、費用、術後眼鏡、手術当日の流れ、仕事復帰など、患者さんとご家族が理解したうえで治療を進めることが大切です。
有田眼科では、視力や白内障の程度だけでなく、角膜、網膜、黄斑、視神経、眼圧を確認します。眼内レンズの度数と種類を決めるための測定を行い、患者さんの生活に合う見え方を相談します。
白内障以外に、手術後の見え方へ影響する病気がないかを確認します。
眼軸長、角膜形状、乱視などを確認し、眼内レンズ度数を検討します。
運転、仕事、パソコン、読書、趣味など、患者さんが重視する距離を伺います。
全身状態や内服薬を確認し、必要に応じて他科との連携を検討します。
患者さんの目で予想される利点、リスク、術後の見込みを説明します。
手術当日の帰宅方法、術後点眼、翌日以降の診察について確認します。
記事監修・診療担当
有田眼科 院長 有田 量一
眼内レンズは、一人ひとりの目の形と生活に合わせて選ぶ必要があります。検査では数値を測るだけでなく、患者さんが手術後にどの距離を見やすくしたいか、どのような場面で眼鏡を使えるかまで確認します。
視力、屈折、眼圧、水晶体、角膜、眼底、黄斑OCTなどを確認します。眼内レンズの度数を決めるために、眼軸長や角膜のカーブ、乱視も測定します。必要な検査は目の状態によって異なります。
手術説明と同じ日に行える場合もありますが、測定値の確認、コンタクトレンズの影響、追加検査などにより、別日に再検査することがあります。
検査内容、散瞳薬が効くまでの時間、追加検査、診察、眼内レンズの説明などにより異なります。検査日は時間に余裕を持ってご来院ください。
散瞳検査を行うと、数時間まぶしさや近くの見えにくさが続く場合があります。運転以外の来院方法をご検討ください。
レンズの種類や装用期間によっては、検査前から一定期間の中止が必要です。自己判断せず、医院から案内された中止期間を守ってください。
通常の眼科検査だけであれば食事制限がない場合もありますが、採血、全身検査、鎮静の予定などによって指示が異なります。医院からの案内を優先してください。
自己判断で中止しないでください。薬の名称、服用理由、処方した医療機関を伝え、眼科医と処方医の指示に従ってください。
眼軸長、角膜の屈折力、前眼部の測定値などを使って計算します。患者さんが希望するピント位置や反対眼とのバランスも考慮します。
希望だけで決めるのではなく、網膜、視神経、角膜、乱視、夜間運転、仕事などを確認して適応を判断します。多焦点眼内レンズが適さない場合もあります。
病気の種類と程度によります。先に網膜や角膜の治療を行う場合、白内障手術と治療順序を調整する場合、手術後に期待できる見え方を説明したうえで手術する場合があります。
角膜の屈折力が変化しているため、眼内レンズ度数の計算に追加の情報や測定が必要になることがあります。過去の手術資料があれば持参してください。
その場で決める必要はありません。検査結果、手術の利点と注意点、眼内レンズ、費用、術後通院について説明を受けてから検討できます。
本記事は一般的な医療情報です。実際に行う検査、コンタクトレンズの中止期間、眼内レンズの適応、薬の扱いは患者さんの状態によって異なります。医院からの個別の指示を優先してください。最終更新:2026年8月3日 監修:有田眼科 院長 有田 量一
白内障の程度、網膜・黄斑・視神経、角膜、乱視を確認し、生活に合う眼内レンズと手術計画をご説明します。
執筆・医学的内容の確認:有田眼科 院長 有田 量一