遠方を基本に、中間距離まで
一般的な3焦点眼内レンズのように遠方・中間・近方すべてへ積極的に焦点を配分するのではなく、遠方を基本としながら中間距離まで焦点深度を広げる性格を持っています。
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お知らせ・医療ガイド
2026.08.10
治療について
レンティス コンフォート|保険診療の低加入度数2焦点眼内レンズ・乱視用|有田眼科
細かな手元まで完全に眼鏡なしにすることを主目的とするレンズではありません。保険診療の範囲で、遠方を基本にしながら中間距離の日常生活まで裸眼で使える範囲を広げたい方に特徴のある選択肢です。
LS-313 MF15は、2つの単焦点機構を分節型に組み合わせ、+1.5Dという比較的マイルドな加入度数を持つ眼内レンズです。
一般的な3焦点眼内レンズのように遠方・中間・近方すべてへ積極的に焦点を配分するのではなく、遠方を基本としながら中間距離まで焦点深度を広げる性格を持っています。
スマートフォンを30cm程度で読む、細かな本を読むなどの近方作業では老眼鏡が必要になる場合があります。
「レンズの幅」は同じでも、眼内レンズ全体をどの屈折位置へ置くかによって、裸眼で使いやすい範囲は変わります。
運転、屋外、遠くを見ることを重視。細かな近方では眼鏡を使う考え方です。
テレビ、パソコン、料理、室内生活などを重視して、全体を少し近方側へ動かす考え方です。
車をほとんど運転せず、家の中や比較的近い距離を重視する場合に検討することがあります。
目標屈折を近視側へ動かすほど、遠方裸眼視力が低下する可能性があります。運転の有無と、どの距離なら眼鏡を使ってもよいかを手術前に確認します。
術後は新しい光学状態へ目や脳が慣れていく過程があり、最初の見え方だけで最終評価しないことも大切です。
白内障で黄変していた水晶体が透明な眼内レンズへ置き換わることで、術後に青みを感じる方もいます。
白内障手術後は光が眼内へ入りやすくなるため、術前より明るい・まぶしいと感じる場合があります。
「多焦点」という言葉だけで一括りにせず、どの距離を重視する設計なのかを確認することが大切です。
| タイプ | 主に考える距離 | 眼鏡 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| 単焦点 | 近方または遠方の一つ | その他の距離で使用 | 一つの距離を明確に重視 |
| レンティス コンフォート | 主に遠方+中間 | 細かな近方で使用することがある | 保険診療で裸眼範囲を中間まで広げる |
| 3焦点など | 遠方+中間+近方 | 眼鏡依存をさらに減らすことを目指す | 選定療養など。追加費用も考慮 |
遠方から中間を重視するという、明確な光学的役割を持つレンズです。
夜間運転を頻繁にする方では、視力表の数字だけでなく、光のにじみやコントラストの感じ方も重要です。レンティス コンフォートについては、国内臨床研究および5年追跡研究で、遠方・中間視力やコントラスト感度について報告があります。
医療機器上は多焦点後房レンズに分類されます。一方、一般的な3焦点眼内レンズと同じように「遠くからスマートフォンまで全部見えるレンズ」と誤解されないよう、遠方+中間を主に狙う低加入度数タイプであることを明確に説明します。
+1.5Dの低加入度数・分節型光学設計に、角膜乱視を補正する機能を加えたモデルです。
眼内レンズ面で+1.50Dの円柱屈折力を持つモデル。
眼内レンズ面で+2.25Dの円柱屈折力を持つモデル。
眼内レンズ面で+3.00Dの円柱屈折力を持つモデル。
乱視がある方すべてにトーリックを使用するわけではありません。角膜前面・後面の乱視、乱視軸、切開による乱視変化、角膜の状態などを考慮して適応を判断します。
有田眼科ではVERION Image Guided Systemを使用し、術前に目の画像を記録し、トーリック眼内レンズの予定軸を計画し、術中に顕微鏡下へ位置を表示して軸合わせを支援しています。
有田眼科では、レンティス コンフォートの国内発売後早期から白内障手術の選択肢として使用してきました。現在も、保険診療で使用する眼内レンズの主要な選択肢の一つです。
テレビ、料理、食事、室内での移動など、遠方から中間距離の日常生活を重視する方に説明することが多いレンズです。
車をほとんど運転しない方では、十分に相談したうえで少し手元寄りへ目標度数を設定する場合があります。条件が合えば日常生活のかなりの部分を裸眼で過ごせることがありますが、裸眼視力や眼鏡依存度には個人差があります。
一部の方から術後に少し青みがかって見えるという自覚を伺うことがあります。目の状態や感じ方には個人差があります。
「車中心なのか、家の中中心なのか」で目標設定は変わります。術前の問診は、レンズ名を選ぶだけでなく、レンティス コンフォートの見える範囲を生活のどこへ置くかを考えるために重要です。
国内研究では、遠方・中間・近方視力、コントラスト感度、患者満足度などが評価されました。遠方・中間視力は良好で、コントラスト感度は正常範囲、満足度も高い結果が報告されています。
38眼を5年間追跡した研究では、遠方視力および70cmの中間視力は1年後から5年後まで良好に維持され、30cmの近方視力は遠方・中間ほど良好ではありませんでした。
細かな近方まで重視する方では、別の焦点設定や他の眼内レンズも比較する必要があります。単焦点との優劣ではなく、何を優先するかで選びます。
実際に困っている距離を確認し、必要に応じて老眼鏡を調整します。
遠方視力や残余乱視を確認し、必要であれば遠用眼鏡を検討します。
左右の屈折値、手術時期、脳の順応なども含めて経過をみます。
はい。保険診療の範囲で使用できる眼内レンズです。自己負担額は保険の負担割合などによって異なります。
医療機器上は多焦点後房レンズに分類されます。ただし一般的な3焦点眼内レンズとは性格が異なるため、「低加入度数・分節型2焦点眼内レンズ」と説明すると特徴を理解しやすいレンズです。
固定ではありません。目標屈折を近視側へ設定すると、見やすい範囲全体を相対的に中間・近方側へ動かせますが、その分遠方裸眼視力が低下する可能性があります。
主として遠方から中間距離を重視するレンズです。細かなスマートフォンや読書では老眼鏡が必要になることがあります。
レンティス コンフォート トーリックも保険診療で使用できる乱視矯正機能付きモデルです。乱視の量・方向・角膜の状態を検査して適応を判断します。
いいえ。乱視の量だけでなく、方向、角膜後面乱視、切開による変化なども考慮します。
一部の患者さんから術後に少し青みがかって見えるという自覚を伺うことがあります。白内障で黄変していた水晶体が透明な眼内レンズへ置き換わる色調変化も関係します。
最初から患者さん自身で決める必要はありません。目の状態を検査し、運転、仕事、家事、パソコン、読書、スマートフォンなど実際の生活について相談して決めます。
研究で報告された視力や満足度は研究集団における結果であり、個々の患者さんの術後視力・眼鏡不要率・満足度を保証するものではありません。実際の適応は診察・検査結果と生活上の希望をもとに判断します。最終更新:2026年8月13日 監修:有田眼科 院長 有田 量一
レンティス コンフォートが合うかどうかは、角膜、乱視、網膜・視神経の状態と、運転・仕事・家事・パソコン・読書など生活で必要な距離を確認して判断します。
執筆・医学的内容の確認:有田眼科 院長 有田 量一
更新:2026年8月13日